フッ素樹脂とテフロン
フライパンのこげつき防止表面被膜加工などで、テフロンという言葉をよく 聞きます。これは実は化学的な名称ではなく、4フッ化エチレン樹脂の商品名 です。1938年に、デュポンの研究室で発見されました。
4フッ化エチレンというのは、エチレンの4つの水素基がすべてフッ素基に 置き換わったものです。つまりモノマーのレベルで分子式で書くとC2F4とい うことになり、これがポリマー化したものが4フッ化エチレン樹脂です。炭素 とフッ素の結合エネルギーは非常に大きいので化学的に安定となります。また 非常に摩擦係数が低く吸水性も低いので、表面が緻密でなめらかになるのです。 原爆の容器にも使われているそうです。
エチレンの3つの水素基がフッ素基に、そして1つの水素基が塩素基に置き 換わったモノマーは、3フッ化塩化エチレンと呼ばれます。またエチレンの置 換基にメチル基とフッ素基が混在したモノマーもあります。これらが重合した ものもフッ素樹脂の仲間です。フッ素樹脂は一般に熱に強く、また化学的にも 安定です。電気的な絶縁性にも優れています。
2006年のワールドカップ・ドイツ大会の、ミュンヘンやハノーバー会場 の外装材も、フッ素樹脂がメインです。旭硝子のフルオンETFEフィルムと いう商品で、比較的強度があり、加工性もすぐれています。ただしもともとは 無色透明なので、デザイン上、適度なレベルの白色を保って光の透過を抑える 必要があります。白色は酸化チタンで得るのですが、光触媒作用を抑えるため、 シリカを含む独自物質で覆い、必要な透過性を確保したということです。
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