生分解性プラスチック製ノートPC
生分解性プラスチックの活躍が期待される主要分野の一つが、速い技術革新 で商品としての寿命が短いIT産業、特にノートPC(パソコン)です。これ にはさまざまなメーカーが取り組んでいますが、ここでは代表的な事例として 富士通をとりあげましょう。
主として前章で述べた植物系プラスチックを用います。最大の課題は、植物 を原料とすることに由来する燃えやすさを克服すること、つまり難燃性の実現 です。難燃剤はありますが、それにより強度が低下する危険があるのです。
富士通と富士通研究所は、独自の技術でそれを克服し、まずはノートPCの 筐体部品の一部にこの植物系素材を使用しました。その後、難燃性をはじめ、 強度や耐熱性をさらに高めることで、筐体自体を植物系素材で製造することに 成功しています。強度や耐熱性はパソコン筐体として一般的なABS樹脂並み まできています。グリーン購入法、改正リサイクル法、PRTR法など、時代 はこれを後押ししていますから、今後ニーズは拡大しそうです。2006年5月に は、トウモロコシなどを原料とするポリ乳酸と、ガラス転移温度の高いポリカ ーボネートをポリマーアロイ化させ、微細構造にし、従来の約1.5倍という高い 耐衝撃性を実現した植物性プラスチックを開発したと発表しまました。
またノートPCではありませんが、ソニーと三菱樹脂は、難燃剤として水酸 化アルミニウムを使用した植物原料プラスチックを開発しました。これにより 米国のV-2基準を満たす難燃性が得られています。強度もABS樹脂と同じ レベルで、成形も一般の射出成形機を利用してほぼ同じサイクルで行えます。
植物からポリ乳酸プラの製造過程
古紙から生分解性プラスチック
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植物からポリ乳酸プラの製造過程
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